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活動実績

JAFPEシンポジウム2020年12月23日

JAFPEオンライン研修会+見学会 住友林業筑波研究所 新研究棟

世界的なコロナ禍にあって、本年度の見学会はWeb会議システムを活用したオンライン研修会の形式を試みた。幸い趣旨に賛同いただけた住友林業殿・明野設備研究所殿の御協力が得られ、12月14日に住友林業殿の筑波研究所、新研究棟の見学会を実施できた。下記の御三方の講演に質疑応答を加え、約1時間半の活発な情報交換・討議が実施された。
 ・住友林業 新事業戦略開発室 熊川様:新研究棟の企画・設計の概要
 ・明野設備研究所 土屋様:防火設計と木質材料の利用を可能とする技術
 ・住友林業 筑波研究所 関様:住友林業の木造防耐火関連業務への取り組み
講演者含めて総勢39名の多数の参加を得た。

研修会における各位の御発言の要旨

住友林業 新事業戦略開発室の熊川さんが新研究棟のコンセプトの全容を紹介くださった。本建物では鋼材緊張力を導入したLVLブロック耐震壁がなす建物中央のコア側から,外周に向かって集成材の梁・柱構造が伸び,それが各階のCLTデッキを支える。これら建物全体にわたる木質構造は,惜しげもなく在館者に向けて「現わされ」ている。構造的側面のみでなく,外装に施された木材保護塗料,環境へのbiophilicな配慮たる屋内緑化,その実現のための自然光導入用ルーバーなど,保有先端技術のショーケースたるべき使命を帯びた自社研究施設ならでは,様々なチャレンジに満ちた3階建ての事務所建物である。

明野設備研究所の土屋さんによれば,上述の木質材料の現わしの他,竪穴区画の緩和などを実現するためにも,本建物は,ゆとりある2つの階段室に3方向から速やかに避難できるように計画され,全館の避難安全検証により,火災時に在館者がどこにいても安全に避難できることを確認している。計算に要する火災成長率は,既往の先行研究の貴重な情報を渉猟しこれを設定した。

住友林業 筑波研究所の関さんによれば,住友林業では10年以上前に戸建て住宅の耐火木造に着手したのち,建物用途を幼稚園,老人福祉施設関連等,一般用途に展開するとともに,その規模も拡大されてきた。2018年にはW350計画を世界に問い,2019年に本日紹介いただいた新研究棟が完成,2020年には2時間耐火構造の認定が取得された由で,最新の認定試験の情景などの貴重な写真を交えて説明いただいた。