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2024年03月18日
2023年後半の見学会と防火研修会のご報告
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■見学会
2023年11月20日に文京区目白台にある日本女子大学図書館の見学会を実施しました。
設計者は㈱妹島和代建築設計事務所、㈱佐々木睦郎構造計画事務所、清水建設㈱です。
本建物は2019年3月に竣工し、目白キャンパス再整備として第64回BCS省を受賞しました。
建物の周囲をらせん状にめぐるスロ-プと吹き抜けから構成される開放的な建築計画が特徴であり、開放性と防災計画の両立を実現しています。参加者は30名でした。■防火研修会
2023年12月22日にオンラインによる防火研修会を実施しました。
日本防火技術者協会では火災時のエレベ-タ利用避難WGを設置し活動を続けていますが、WGメンバ-が2023年度に対外発表した検討内容の話題提供などが行われ、今後の社会実装に向けての意見交換が行われました。参加者は60名でした。
【研修会内容】
・趣旨説明 野竹宏彰(清水建設)
・話題提供
1.エレベ-タ-利用避難に関する国内外の事例の調査研究/榎本満帆(明野設備研究所)
2.超高層建築物の火災時のエレベ-タ-利用避難における群衆制御・待機時心理を考慮し た設計アプロ-チ/峯岸良和(建築研究所)
・意見交換 (モデレ-タ)水野雅之(東京理科大学)
・閉会の辞 関沢愛(東京理科大学・日本防火技術者協会理事長) -
2024年01月22日
2024年2月1日 日本防火技術者協会特別講演
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通常総会特別講演
開演日時:2024年2月1日(木)15時(通常総会は13時30分から)
開催方法:ZOOMによるオンライン開催
申込方法:会員の皆様に送信した案内メールから申込
非会員の方はHPのお問い合わせから申込
主題: 関東大震災の教訓に学び現代の地震火災のリスクに向き合う
講師:関澤 愛
講演要旨:
今年は元旦に「令和6年能登半島地震」が発生し大きな被害が出て大変な幕開けとなりましたが、昨年は関東大震災から100年という節目の年でした。1923年(大正12年)9月1日11時58分に発生した関東大地震は、東京、横浜を中心に南関東および隣接地域に未曽有の被害を及ぼしましたが、とくにこの震災を特徴づけるのは、10万5千余名の死者・行方不明者のうち火災によるものが9万2千人と全体の9割近くを占めたことです。このように、地震によって引き起こされた多くの市街地延焼火災が甚大な人的被害をもたらしたという意味で、関東大震災は大規模地震時における火災被害の恐ろしさを教えた歴史的な震災として位置づけられます。
政府によると、マグニチュード7程度の首都直下地震の30年以内の発生確率は70%とされています。しかし、それは30年後の話ではなく明日起きてもおかしくないということです。関東大震災から100年という節目を機に、あらためて関東大震災の火災被害をふり返るとともに、現在も未解決の今後の大規模地震時の同時多発火災のリスクにどう備えるべきかその課題について述べたいと思います。主題:火災とサステナビリティ:SFPEなど,最近の海外動向に学ぶ
講師:小林 裕
講演要旨:
そもそも「持続可能性(サステナビリティ)」とは何で,それは建築環境や火災安全とどう関わるのか?火災に強くて「持続可能(サステナブル)な」建物は,どのように設計されるのか?このような建物の実現には一体どんな技術開発が必要なのか?世界の防火技術者が抱くこれらの疑問に答えるべく,本拠地の北米から今や欧州,アジア,大洋州にネットワークを広げるSFPEでは,昨年の夏,下記のテーマで都合3回のウェビナーが実施された。毎回,世界各地から多彩な専門家を講師に招き,SFPE委員会のコアメンバーがモデレータを務める。微細な各論ではなく,テーマ毎の大きな方向性を提示し,視聴する防火技術者と共有することが意図されている。ウェビナーはネット上にSFPE講習会記録(https://www.pathlms.com/sfpe/courses)として保管されており,アカウント登録さえすれば誰もが無償でアクセス可能。SFPEの会員・非会員を問わず,地球上の何処でも,何時でも,何度でも,再生・視聴することができる。第一回:英国の建築設計者の視点から:ノーマン・フォスター事務所に所属する火災・環境・設備系の技術者が考える建築環境のサステナビリティと火災安全について(https://www.pathlms.com/sfpe/courses/54496)。
第二回:サステナビリティの三つの柱:環境のみならず社会と経済の視点でのサステナビリティ,地球規模で見た経済・技術・教育・民意の格差と火災リスクなど(https://www.pathlms.com/sfpe/courses/54497)。
第三回:現在・そして将来の調査研究の方向性:エネルギーを創る・送る・蓄える,雨水を溜める,緑を育てるなど,各種サステナビリティ関連システムの現状,火災ハザード調整のための技術開発など(https://www.pathlms.com/sfpe/courses/57328)。
たとえ聞き慣れない英語でも,視聴百遍,その義は自ずから見えてくるはず。延べ4時間半にわたる膨大なウェビナーの要約は叶わないまでも,充実内容の一部を今般の特別講習会で御紹介し,一人でも多くのJAFPE会員各位にSFPE発信情報を体験・享受いただくための契機としたい。
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2024年01月17日
日本防火技術者協会20周年記念祝賀会
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NPO法人日本防火技術者協会創立20周年記念祝賀会が、2023年12月14日にスクワ-ル麹町(新宿区四谷)において47名の参加を得て成功裏に開催されました。
祝賀会では草創期の活動を支えた功労者が、当協会のこれまでの経緯をふりかえる挨拶を行うとともに、今後を担う若手メンバ-も発言をした。このイベントを通じて、参加者は当協会の今後の発展を祈りました。また、祝賀会では、SFPE本部のCEOであるChris Jelenewicz氏からの祝賀メーセ-ジの紹介もありました。
集合写真
SFPE CEO Chris Jelenewicz氏の祝賀メッセ-ジ
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2024年01月09日
令和6年(2024年)能登半島地震で被災された方々へのお見舞い
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1月1日午後16時過ぎに能登地方で最大震度7が観測され、石川県内の各市町村をはじめ、北陸地方を中心に建物倒壊や津波、地盤災害、火災など甚大な被害が発生しています。特に輪島市では朝市通り周辺で大規模な火災が発生し200棟以上が焼失するほか、能登町白丸においても20棟が焼失する地震による大規模延焼火災が発生しております。
この震災によりお亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。日本防火技術者協会としても、関連する情報提供に協力するとともに、被災地の一日も早い復旧を祈念しております。
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2023年08月29日
SFPE国際会議 性能設計ケーススタディのご案内
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SFPEの性能設計に関する国際会議が2024年4月17~19日にデンマ-クのコペンハ-ゲンで開催されます。
この国際会議では防火設計のケーススタディの発表が行われます。
ケ-ススタディは世界中の各支部がチームを作って同じテーマの防火設計を行い、比較検討を行うもので、国際的な防火の性能設計の状況を理解する良い機会です。
テーマは下記の3つテーマより一つを選択します。・Worker Housing 高密度な労働者のための仮設住宅
・Recreational Forest Tower スウェーデンにある展望塔への増築
・Co-living/working Facility リモートワーカーのための仕事場と住居の複合施設
参加希望者は9月10日までに日本防火技術者協会にお申し込みください。
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2023年06月02日
スターバックスリザーブロースタリー の見学会を開催しました
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当協会主催で5月23日(火)に目黒川沿いにあるスターバックスリザーブロースタリーの見学会を開催しました。あいにくの雨天でしたが20名程度の参加者がありました。
この建物はスターバックスの焙煎工場とカフェが一体となった建物で、このタイプの建物は日本初、世界でも5番目で各国において旗艦店となる建物です。焙煎釜や煎り上がった豆を熟成させる貯蔵庫、排気や豆を自動搬送するパイプなどを有する吹き抜けを中心に客席が配置されています。この吹き抜けの竪穴区画を設置しないために避難安全検証ルートCが採用され、それによって焙煎工場と客席の一体化というコンセプトが実現しています。デザインコンセプトと防火設計がうまく融合されてできた質の高い建物でした。
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2023年03月24日
理事長就任のご挨拶
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特定非営利活動法人 日本防火技術者協会
理事長 関澤 愛(東京理科大学)
私は、2023年3月1日に開催されたNPO法人日本防火技術者協会(JAFPE)の理事会において理事長に選出され、このたび就任致しました。あわせて米国防火技術者協会(SFPE)日本支部の支部長の責も負うことになりました。前任の福井潔氏の優れたリーダーシップや運営手腕に学び、また会員の皆様のご協力を得ながら、両組織の発展のために努力する所存であります。
日本防火技術者協会は、2003年6月の設立から今年で早20周年を迎えました。この間、会員数も設立当初の40名弱から現在の157名へと順調に増え、種々のセミナーや施設見学会の開催、アジア・オセアニア支部との交流会のほか、防火技術者の職能WG、エレベータ避難WG、高齢者施設や保育施設の火災安全性検討WG他など会員の要望に応えるべく恒常的にWG活動を継続してまいりました。さらに、建築基準法の防火規制の改正に際しては、本協会としてパブリックコメントを提出するなど、防火技術者の職能集団としての社会的発信にも取り組んできました。
私は、これまでの活動と成果を受け継ぎ、今後の更なる発展に向けて取り組んで行きたいと考えています。 -
2023年03月07日
第3回アジア・オセアニア支部WEB会議を開催しました
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第3回のアジア・オセアニア支部WEB会議が2月10日に開催されました。
議事の概要は下記の通りです。
・各支部の状況報告
・日本支部からプレゼンテーション「日本の最新の防火技術に基づく木造耐火建築」
2022年に見学会を実施したPort Plusと住友林業つくば研究所新棟の概要紹介と、
背景となった防火技術、法的枠組みなどの紹介。
・オーストラリア支部からプレゼンテーション
「木造建物の火災安全 オーストラリアでの事例と最新情報」
オーストラリアでの木造耐火建築物の事例紹介とその背景となっている技術や許認可手続きに関する紹介
オーストラリアのプレゼンテーションはオーストラリアでの木造耐火建築物の状況や、州によって違いのある許認可手続きなどが紹介され、興味深いものでした。
会議の様子や各プレゼンは下記のURLからYouTube 動画として見ることができるので是非ご覧ください。 https://youtu.be/N7AcENxC7_o -
2023年02月17日
2023年の総会が2月7日にオンラインで開催されました
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日本防火技術者協会2022年の総会が、45名弱の参加により、2月7日にオンラインで開催されました。委任状を含んだ参加者数は過半を超え、総会は成立しました。
総会議案の2022年度の活動方針と決算、2023年度の活動予定と予算について説明、審議頂き、いずれの議案も可決されました。
総会の最後には、昨年、JAFPE防火技術者の認定を受けた榎本満帆さんへの認定証の授与式を行いました。
総会の後に「文化財としての価値あるオフィスビルの木造による増築及び改修」をテーマとしたケ-ススタディの紹介がありました。内容は、2022年3月にオンラインで開催されたSFPE主催の国際会議で発表した日本チームのケ-ススタディです。
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2022年11月28日
住友林業研究所新棟の見学会を開催しました
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当教会主催で11月17日(木)に3階建ての木造耐火建築物である住友林業研究所新棟の見学会を開催しました。この建物は2020年にオンライン研修会で紹介させて頂いたものですが、今回住友林業さんの御好意で見学会を実施することになりました。新型コロナの関係で参加者は13名限定で開催しました。この建物は燃え代設計による準耐火の木造で、木質内装の実現と竪穴区画の緩和に避難安全検証法ルートCを採用しています。構造的には縦横1200mm、厚さ300mmのCLTパネルを市松状に積み上げ、その中に鋼棒を貫き水平力に抵抗するポストテンションの独自の構造を採用していました。構造体の木が現しとなっており温かみのある空間が実現していました。
会員専用ページ[書籍・研修会資料他]
文化財として価値あるオフィスビルの木造による増築及び改修 [防火研修会資料]
2022年の3月にオンラインで開催されたSFPE主催の性能基準と性能設計に関する国際会議の場で発表されたケーススタディの紹介です。▶もっと見る